ホンダ新型「フリード」ついに3代目の姿が公開 8年ぶり刷新「エアー」「クロスター」6月発売

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また、この状態で、1列目の背もたれを前に倒せば、大人2名が横になれるお休みモードに。さらに、2列目シートは6:4分割式のため、左側のみフラットにすれば、4名乗車でサーフボードやカーペットなど長尺物を積むこともできる。ちなみに、このタイプでは、これも現行モデルと同様に、荷室用ユーティリティボードも採用。荷室を上下に分割することで、スペースを有効活用できるほか、ボードを取りはずせば、背の高いアイテムを積載することも可能だ。

2列シート車の荷室
2列シート車の荷室(写真:本田技研工業)

このように、新型フリードでも、シートアレンジはかなり豊富。だが、現行モデルと異なるのが運転席・助手席のアレンジだ。厚みのあるボディースタビライジングシートの採用により、背もたれを後方に倒してフラットにすることができなくなった。そのため、例えば、現行モデルの3列シート車で可能だった全シートの背もたれを後方に倒し、よりゆったりと横になれるモードは不可能となった。前述のとおり、ボディースタビライジングシートは、移動時の疲労軽減に貢献するものだが、このあたりはユーザーの使い方や好みによって賛否がわかれるところかもしれない。

フルモデルチェンジでライバルのシエンタに勝てるのか

現行モデルのフリードは、自販連(自動車販売協会連合会)のデータによれば、2023年度(2023年4月~2024年3月)の新車販売台数で7万4681台を記録し、全体の10位にランクイン。モデル末期にもかかわらず、依然として高い人気を誇っている。

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ただし、長年しのぎを削るライバル車のシエンタは、同じ2023年度の新車販売台数で12万2706台、全体の3位を記録。2022年度(2022年4月~2023年3月)の新車販売台数では、シエンタ9万2766台(全体の5位)、フリード7万9820台(全体の6位)だったから、差は広がった印象だ。現行のシエンタは2022年にフルモデルチェンジを受け、より最新の装備を持つのに対し、フリードの基本装備は8年間変わっていない。シエンタに対抗するには、さすがに現行モデルではつらくなってきていることがうかがえる。

そんななか、新型フリードに対し、市場がどのような反応を示すのかが今後気になるところだ。強敵シエンタの牙城を打ち崩し、コンパクトミニバンの覇者に君臨できるのかに注目したい。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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