新型フリードが全長を伸ばした理由について、ホンダは「ハイブリッド車に2モーター式のe:HEVを搭載するため」だという。従来の1モーター式よりもパワートレインが若干大型化するため、ノーズ部を伸ばすことでエンジンルームのスペースを拡張したのだ。また、全長が伸びたことで、室内にもさらに余裕が生まれており、とくに全タイプの2列目シートは、着座時に乗員のヒザと前席との間隔を+30mm拡大。また、リアのフォルムを台形デザインとするなどで、3列目の室内幅は+65mm広くなっている。
全幅では、フリード エアーが現行モデルと同じ1695mmで、フリード クロスターは、3列シート車・2列シート車ともに1720mmと、現行モデルより+25mm拡大。これにより、外観フォルムにさらなる存在感を加味している。さらに地面からアンテナまでの高さは1755mmで、現行モデル比で105mm低くなった。これは、従来のバー状アンテナをシャークアンテナに変更したことが大きな要因のようだ。ちなみに、これらボディサイズの変更により、フリード エアーは5ナンバー車のままだが、フリード クロスターは3ナンバー車に変わったという。
運転席まわりについて
一方の室内。フリード エアーが全体的に明るい印象、フリード クロスターは比較的にシックな色合いを採用する。
主な変更点は、まず、運転席と助手席に「ボディースタビライジングシート」を採用したことだ。これは骨盤をしっかり支えるフレーム構造や、厚みのあるウレタンパッドの採用などにより、長時間の乗車でも疲れにくいホンダ独自のシートだ。また、全席のシート表皮には、フリード エアーが優しい手触りのファブリック、フリード クロスターはファブリックとレザーのコンビシートを採用する。さらにファブリックの素材には、油汚れに強く、撥水効果もある「ファブテクト」を使用。子どもが室内で食べ物やジュースなどをこぼしたりしても、掃除がしやすく、油ジミなども残りにくいことが特徴だ。
インパネ(インストルメントパネル)は、丸味を帯びたパッドを採用することで、自宅のリビングにいるような安心感も演出する。助手席側の大きく膨らんだパッドは、カバーを開ければ大容量のインパネアッパーボックスとなり、ボックスティッシュなども収納可能だ。また、出し入れしやすい形状のインパネトレーや、より大開口化した左右のドアポケットなどにより、収納のしやすさや容量の拡充を実現する。
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