近年「アメリカや中国では完全無人の自動運転が当たり前なのに、日本は出遅れている」という報道をよく目にする。
また、2010年代半ば以降、全国各地で自動運転実証実験が行われてきたが「実証のための実証」にとどまり社会実装に至らないケースが多い。
一方で、地域社会で定着した自動運転運行事例も、少数だが存在する。
こうして全国で社会実装の“濃淡”がついた印象がある自動運転。はたして、日本の社会にとって本当に必要なのか――。
そんな中、横須賀市内での自動運転バス実証プロジェクトを体験して、目からウロコが落ちた。
朝夕のラッシュが激しい「YRP野比駅」で
見えてきたのは、社会実装における「現実解」に向けた、交通事業者によるサービサー(サービス提供者)としての心得の重要性だ。
取材で降り立ったのは、京急電鉄・久里浜線の「YRP野比(わいあーるぴーのび)駅」。
普段から京急電鉄を利用しない人や、横須賀周辺に居住していない人にはなじみがない駅名だろう。
YRPは「横須賀リサーチパーク」の略称だ。電波・情報通信技術を中心とした研究開発拠点として立ち上がり、国公立や民間の各種研究開発拠点(26年3月時点:70社・機関)が進出する場所である。
もともとは、1972年に設立された日本電信電話公社(電電公社)横須賀電気通信研究所で、80年代の横須賀インテリジェントシティ計画に基づき開発計画が進み、97年にYRPとして開業した。YRPはYRP野比駅の西側に位置し、東側が野比地区となる。
26年1月21日(水)の午前8時半過ぎ、京急久里浜線特急(三崎口行)に到着して驚いた。


















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