駅の規模はさほど大きくないのに、スーツ姿の多くの人がホームに降りたからだ。改札を抜けると、目の前はバスターミナルでバスに乗る長い列ができていた。
筆者は横浜育ちであり、この周辺にも幼い頃から訪れている。また、YRPには自動運転案件を含めて、これまでに何度も取材に来ているのだが、朝のラッシュ時にYRP野比駅で降りたことはなく、まるで都会の出勤風景のようなこうした状況を知らなかった。
バス乗車を補助する関係者に話を聞くと、「そろそろ朝のピークを超える頃。YRPに向かう関係者で朝夕に便が集中していて、日中は便数が一気に減る」という。
こうした現場の状況を体感して、自動運転バス導入の目的が見えてきた。
しばらくすると、駅前の道を挟んだ向かいのスペースに実証実験用の自動運転バスがやってきて、関係者が運行準備と打ち合わせを始めた。
京急バスの実証をソフトバンクが視察して
今回の自動運転実証実験は「横須賀市 路線バス自動運転導入プロジェクト」の一環だ。
横須賀市、京急バス、ソフトバンク、先進モビリティがコンソーシアムを立ち上げ、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」の重点支援自治体として採択されたもの。
実証を始めたきっかけを京急バス関係者に聞くと、24年度に京急沿線の能見台(のうけんだい)で、住宅地域でのラストワンマイル対応として中型バスに自動運転実証を実施。
東急バス(川崎市麻生区虹ヶ丘〜横浜市青葉区すすき野エリア)との合同事業で、横浜市西区の京急グループ本社2階エントランスホールに遠隔コントロールセンターを設け、1カ所から複数の交通事業者への遠隔管理体制の可能性を検証する実験だったという。


















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