YRP野比駅「目からウロコ」の自動運転バス実証。2027年度「レベル4」導入を目指す京急バス、ソフトバンク等の取り組み

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「運転士は、ハンドルを握るだけではなく、お客様へのご案内や、車いす利用者の乗降の介助、車内の安全確保など地域の移動と安心を支える重要な役割を担っています。自動運転技術が進んでも、人によるサポートはかえられない(かえるべきでははない)と思います。そのため、人の役割を残しながら、効率化を図る隊列走行が現実的な解決策だと我々は考えています」

そして、今回の走行体験でもわかったように「路上駐車や、無理な割り込みがあると走行の難易度が上がってしまいます。(現状の技術における)自動運転では突発的な対応に限界があります。地域の皆さまには(こうした状況を)ご理解していただき、自動運転を我々と一緒に育ててほしいと考えております」とした。

2027年度には「自動運転レベル4」を目指してプロジェクトは続く(筆者撮影)

この説明内容は、地域交通を担う交通事業者として当然のものだと思う。

だが、多くの実証実験の現場では、乗客に対して技術論での説明が先行したり、または導入の意図に対する説明が不十分だったりすることがある。

また、自動運転実証実験は市町村が主導する場合、自動運転プロジェクト全体をまとめる立場であり「実際の運営は、○○バスさん(○○交通さん、第三セクター)に委託していますので」といった感じで、市町村側の“公共交通のサービサー”としての当事者意識が弱いと感じるケースが少なくない。

企業姿勢とサポートのバランス

今回、取材した横須賀市の事例は、現場の事業運行者である京急バスが「どこで」「どんな」自動運転が「いつまで」に必要か、という論点整理がよくできている。

さらに、地域社会の未来に真正面から対峙するという企業姿勢を、政策面で横須賀市が、技術面でソフトバンクと先進モビリティがサポートするという、バランスが良いプロジェクトだと感じた。

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冒頭で「目からウロコが落ちた」と筆者が表現したのは、自動運転バス車内でのそうした丁寧な説明に対し感銘を受けたからだ。

自動運転の社会実装に向けては「当事者意識」と「現実解」が重要であることを改めて感じた取材であった。

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桃田 健史 ジャーナリスト

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ももた けんじ / Kenji Momota

桐蔭学園中学校・高等学校、東海大学工学部動力機械工学科卒業。
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、EV等の車両電動化、そして情報通信のテレマティクス。

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