富士通ビー・エス・シーでスマートフォンのシステム開発を担当する坂本隆さん(42)は、双子が生まれた2年前に、1年間の育休を取得した。産後に退院した妻から「無理です」と白旗が振られたのは、退院翌日のこと。妻の真美さんはそのときのことを「ひとりで双子の世話をするのはあまりにハードで、真剣に実家に帰ろうかと考えました」と振り返る。
「双子の育児は想像以上に大変だということがわかり、すぐに会社に育休を申請しました」(坂本さん)。育休をとっている男性が職場にいたものの、長くても2~3カ月。しかし、疲弊する妻を目の前に、翌年4月に保育園に入るまでは自分のサポートが欠かせないだろうと期間1年で申請し、会社に受理された。
夫婦2人で作り上げた共同戦線
新生児期は、昼夜関係なく3時間おきの授乳が必要になる。しかも、双子がそれぞれ違うタイミングで目を覚ますと、親は夜も1時間ごとに起きなくてはならないこともある。さらにもうひとりが泣くと、やっとの思いで寝かしつけた子も、再び起きてしまう。夫婦そろってこれに対応していたら、2人とも倒れてしまう。そこで妻と相談し、この状況を乗り越えるために生活をシステム化した。
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