双子誕生!「怒涛の1年」をどう乗り越えるか 共倒れを防ぐための「システム」とは?

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その後も双子が次々と保育園から病気をもらってきて、夫婦それぞれの有給休暇が足りなくなるなどさまざまな危機があったが、今では子どもが2歳になり、日々の暮らしもだいぶラクになった。とはいえ、いつも頭の中は先々の対策でいっぱいだ。

「今考えているのは、男女の双子なので、将来それぞれ部屋を分けるために、再度、引っ越しをしないといけないということです。多感な思春期になってからの引っ越しはかわいそうだと思うと、小学校入学前のタイミングがいいのかなとか、どの学区の小学校の評判がいいのかなど、考えることが次々に出てきます」

育児によって「夫婦力」が向上

双子育児の大変さは想像以上のものだったが、坂本さんがここに至るまでに徹底してきたのは、状況を乗り越えるための工夫と夫婦での協力だ。

「育休を取り、怒涛の1年間を妻と共有したからこそ、育児の大変さが細部まで理解でき、妻に過度な負担がかからないよう配慮できるようになりました」

家事・育児は夫婦どちらかの仕事ではなく、お互いに協力して乗り越えるもの。育休によって自然とそうした価値観を獲得した坂本さんにとって、家庭内のことはつねに「自分ごと」だ。だからこそ夫婦の信頼関係も高まり、困難な状況も乗り越えることができたのだろう。

妻も「1年間の経験があったからこそ、家事・育児の負担を暗黙の了解でシェアできる関係になれました」と2人で築いてきた結果ある「今」を分析する。こうして獲得した“夫婦力”は、今後家族が遭遇するさまざまな問題にもしなやかに対応していくパワーの源になりそうだ。

須賀 華子 フリーライター

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すが はなこ

津田塾大学卒業後、編集プロダクションに勤務し、母子保健分野の編集を行う。退職後北京大学社会学部へ留学。社会医療・福祉を学ぶかたわら、日本語学習本の執筆、翻訳に従事。帰国後、主婦向けウェブメディアの編集を経て、女性の生活・生き方、育児などをテーマに取材をしている。

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