夫が育休を取るのは、そんなに大変なこと? 日本のイクメンを増やす方法を考えよう

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4月、イオンモール幕張新都心で開かれた「ジャパンファミリーフェスティバル」にて。パパの育児参加は着実に進んでいるが、平日は残業などで早く帰宅できないケースがほとんど。妻の負担が圧倒的に重いのが現実だ(撮影:梅谷秀司)
保育園事情、柔軟な勤務体系で働ける場所が少ない……など、ママが働くうえでの“カベ”はいろいろあるけれど、実は夫が早く帰宅して育児や家事を担当するだけで、ママの負担はぐっと軽くなる。そこでこの連載ではママの大変さを理解し、ともに歩もうとしているイクメンを紹介していく。イクメンを増やすことが、輝くママを増やす近道だ!

 

「今の30代男性は、育児に関する意識が40代以上の世代とだいぶ異なってきていて、育児休業に関しても“取っている”、もしくは“取りたいと思っている”人が多くいます」と指摘するのは、NPO法人ファザーリング・ジャパンIT部会リーダーの尾形和昭さん(43)だ。

尾形さんによると、家庭科が男女共修になって(中学は1993年、高校は1994年)約20年。37歳以下の世代は、その影響もあってか性別による固定的役割意識が薄いという。

一方で、2013年度の男性の育児休業取得率は2.03%(厚生労働省)。2020年までに13%という目標はほど遠く、日本同様に少子化に頭を悩ませるドイツの29.3%(労働政策研究・研修機構)と比べてもかけ離れているのが現状だ。

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ひとつには、職場に“こうなりたい”と思えるロールモデルが少ないことが挙げられる。「誰も育休を取っていない環境の中、自分が最初に取るのをためらう人は多い」(尾形さん)。

また、妻や父母といった身近な家族の不理解も大きな阻害要因となっている。妻が「子どもは女性が育てるもの」という価値観を強く持っている場合、ワーキングマザーでも「なんであなたが? 私が取るからいいわよ」となり、夫が育休を取る必要性が認められなくなる。「なんで男のあなたが取るのよ」と親から言われると、なかなか一歩を踏み出すことは難しい。

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