クエンティン・タランティーノの傑作『キル・ビル』では、4年間の昏睡から目覚めたユマ・サーマンは下半身が麻痺しており、立ち上がるまでに13時間かかるのですが、はじめに挑戦したのは右の足親指を動かすことでした。
プロの殺し屋らしく、決して慌てません。
ユマ・サーマンいわく、指を回せれば「関門は突破」だそうです。
さすがタランティーノです(笑)。
「がまん」とは無縁のダイエットがある!
このコツは、ダイエットにも当てはまります。
私たちはダイエットを始める際、綿密な食事制限を計画したり、厳しい運動プランを立てたりします。しかし、三日坊主で終わってしまい、早々とダイエットを諦める羽目になります。
そんな大きな一歩では、なかなかダイエットは成功しません。
私たちの意志の力はとても弱いので、負担が大きなことは続かないのです。
だから、ダイエットを成功させるには、意志の力を最小限で済むようにする工夫、つまり、なるべく「がまん」しなくて済む工夫が必要です。
そんな工夫の一つに、「後で食べよう」と考える、というものがあります。
甘いものを食べたいという衝動が訪れたとき、「甘いものはダメ」と歯を食いしばるのではなく、「後で」と一時的に先送りするわけです。
面白いことに、多くの人は時間が経つとその食欲を忘れてしまいます。
夜まで食欲が続く場合でも、「明日の朝食べよう」と自分に約束することで、その日は乗り越えることができます。
朝になり、まだ食べたければ約束通りに食べてもよいでしょう。
夕方や夜に食べるのに比べ、一日の始まりである朝に食べるとカロリーを消費しやすく、ストレスの軽減にもなるからです。
具体的な計画なしに、「後で食べよう」と思うだけで、ダイエットは始まります。
そして、この小さな一歩が、ダイエットの成功という大きな成果へつながっていきます。
兎にも角にも、最初の一歩を小さくすること、それが大切です。