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アンモニア、e-メタン、SAF…次世代エネルギーめぐる苦闘。「水素社会」の実現には課題山積

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碧南火力発電所の全景
アンモニア混焼発電を計画するJERAの碧南火力発電所(写真:JERA)

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脱炭素から安定供給の危機へ――。目まぐるしく変わる世界情勢。日本は困難を乗り越えられるか。本特集では、混迷を極めるエネルギー業界の最前線に迫った。

GX(グリーントランスフォーメーション)は、「脱炭素化」と「経済・産業構造の転換」という2つの政策目標の同時達成を狙いとした日本独自の官民挙げての取り組みだ。

「GX実行会議」の議長を務めた岸田文雄首相(当時)は2022年7月の第1回会議で、「GXを通じて全産業、ひいては経済・社会の大変革を実行していく」との号令を発した。

それから3年半近くが経過し、2度の首相交代を経てもGXの旗は掲げ続けられている。24年末には積水化学工業による次世代太陽電池の量産に関する最終投資決定(FID)がなされるなど、GX関連のプロジェクトは実施段階に入りつつある。

他方で鳴り物入りのプロジェクトが暗礁に乗り上げる事態も相次ぎ、GXは正念場を迎えている。

とりわけ、困難に直面しているのが、水素やアンモニア、e-メタン(都市ガスに代わるカーボンニュートラルの合成メタン)、SAF(持続可能な航空燃料)といった次世代エネルギーだ。生産規模や関連産業への波及効果が大きく、その行方が注目されている。

アンモニアめぐり明暗

水素化合物であるアンモニアは燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないことから、石炭などの化石燃料を代替する次世代のクリーン燃料として期待されている。アンモニアを燃料として用い、火力発電の脱炭素化という世界でも異例の取り組みを進めているのが、東京電力ホールディングスと中部電力の共同出資会社JERAだ。

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