タイで堪能「2470円」ブルートレインのヒルネ旅 チケットは争奪戦、湖の上を走る人気列車

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湖上で20分停車するフローティングトレイン
湖上で20分停車するフローティングトレイン。ホームはないがデッキ部分にステップがある。ディーゼル機関車は2022年中国製(写真:筆者撮影)/外部サイトでは図表をすべて見られない場合があります。その場合は本サイト(東洋経済オンライン)内でご覧ください。
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1973年に登場した24系客車は、1958年に開発された20系客車の後継として、当時の国鉄が満を持して世に送り出した寝台車である。そして、後の「ブルートレインブーム」の立役者となった。

2015年3月のダイヤ改正で日本から定期運行のブルートレインは姿を消してしまい、定期運行の寝台列車自体「サンライズ瀬戸・出雲」を残すのみとなっている。

2024年現在、24系寝台車に乗るには、海外に譲渡された車両を利用するしかない。24系はタイ国鉄・マレーシア国鉄・ミャンマー国鉄に譲渡されたが、現在不定期ながら運行が確認できるのはタイ国鉄のみだ。

24系寝台車が連結された臨時列車は「フローティングトレイン(ひまわり列車)」とよばれるものだ。

湖の上を走る「ひまわり列車」

これは、バンコクから北に150㎞ほどのところにあるタイ最大のひまわり生産地のロッブリー県へ毎年11月から1月にかけて、土・日・祝日のみ日帰りで往復する臨時の観光列車のこと。

「フローティングトレイン」の名は、目的地「パーサック・チョンラシット・ダム」の人口湖上の橋を渡る列車があたかも水に浮いているように見えることからついた名前である。

この列車は少なくとも15年前から運行されていたが、湖の上の列車の姿が「映える」ことから特に近年は人気が高まっている。そうしたなか、2023年11月~2024年1月にかけては初めて24系寝台車を連結することになった。

11月から1月だけの運行なので、次回の運行は2024年11月以降となるが、24系寝台車が再び連結される可能性は高い。

2024年1月、「フローティングトレイン」の24系寝台車に乗車してきたので、その概要をレポートしたい。

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