たいてい「ひとつの結論」にたどり着く
「発達障害なんて周りに迷惑をかける“社会毒”」
「障害年金をもらって生かされてるだけなら、国益のためにも消えちゃったほうがいい」
「医者から障害は遺伝すると言われたので、私は結婚もしないし、子どももつくらない」
「不幸は僕らの代で終わらせないとね」
ジュンイチさん(仮名、30歳)が趣味を通して知り合った、発達障害のある友人たちとの会話である。ジュンイチさん自身も発達障害の診断を受けている。最初はたわいのない話題から始まる当事者たちの集まりは、次第に厭世的な方向へと流れていくのが常だという。そしてたいていひとつの結論にたどり着く。
「安楽死を合法化してほしい」
ジュンイチさんによると、友人たちはSNSやネットの掲示板などに書き込まれた障害者を差別するネットスラングをたびたび口にする。個人的には傷つくことがわかっているなら、便所の落書きに等しいヘイトスピーチなどわざわざ読みにいく必要はないのにとも思うが、当事者にしてみるとそうはいかないのだという。


















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