タイで堪能「2470円」ブルートレインのヒルネ旅 チケットは争奪戦、湖の上を走る人気列車

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出発して20分、バンコクの新しい玄関口となったクルンテープ・アピワット中央駅に停車。ここからも乗り込んでくる人がいる。デッキは手で開放できるが、窓ガラスが割れていた。

また、デッキと客室の扉が重く開け閉めしづらいところも。全体的にメンテナンスの状態は悪くなかったものの、今後の行方が気になるところだ。

6時50分ごろ、新たに高架駅となったドンムアン空港駅に到着するあたりでようやく明るくなってきたので食堂車へ向かう。

食堂車
食堂車は弁当を購入し、そのまま食べる形式だった(写真:筆者撮影)

食堂車はカウンターでプラスチックの容器に入った弁当を購入して食べる形式である(アルコール類は販売していない)。

厨房ではスタッフが大量の弁当を詰めているところだった。団体の車両をのぞく客車だけで15両、当然作業量も膨大になる。

線路へ降りて湖上で記念撮影も

7時41分、古都のアユタヤ駅を出発した列車は北東に向かう。9時過ぎ、農村風景の背後に山が見えてくると、ほどなく目的地のパーサック・チョンラシット・ダムの湖上に到着した。

湖を横切る線路は、通過するだけでもインパクトがあるが、この列車の利用客のみ、20分の停車時間中に線路に降り、自由に記念撮影をすることができる。

湖上を走る列車
本線上にもかかわらず、フローティングトレインが20分停車するのは列車の本数が少ないことによる(写真:Getty Images)

なぜ湖の上を鉄道が通っているのか。

治水と灌漑を主目的としてこの地にダムができたのは1999年のことだ。これによって線路は水没することになった。通常ならば陸地に迂回する新ルートを建設するところだが、そのまま湖上に線路を通し、ここを観光スポットにしてしまった。

ひたすら自撮りにいそしむ人々を車掌が追い立て、乗車させた列車はそこから5分ほどでコーク・サルンというローカル駅に到着する。ここは非自動閉塞区間で、タブレットとテコが見られるのもポイントだ。

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