タイで堪能「2470円」ブルートレインのヒルネ旅 チケットは争奪戦、湖の上を走る人気列車

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列車は、バンコクのファランポーン中央駅を午前6時に出発する。バンコクを発着する長距離列車は2023年1月をもってクルンテープ・アピワット中央駅に移行しているが、この列車を含む観光列車は、いずれもファランポーン中央駅の発着となる。

1916年に完成した、広大なドームに覆われた駅構内には、蛍光色の赤いシャツに青いキャップを被った団体客があふれていた。3番線ホームで、 “鉄分”の濃い友人F氏と待ち合わせる。

よみがえる国鉄時代のブルートレイン

この日は、客車のみで19両におよぶ長大編成。先頭から以下の通りとなっていた。

機関車 中国製(2022年)ディーゼル機関車
電源車
元24系の2等寝台が2両
元14系の2等座席が3両
元12系の1等座席(ビュッフェ併設)
元14系の1等座席
食堂車
3等座席(ロングシートで自由に利用できる車両)
3等座席(クロスシート)が7両
元24系の2等寝台が2両(旅行会社Inn Trainl社による貸し切り)
元12系のSRT PRESTIGE特別車両(旅行会社Inn Train社による貸し切り)

24系寝台車は、国鉄・JR時代とほぼ変わらない姿だった。外装は一時期紫色に塗られていたこともあったが、濃紺色に戻っており、内装も余計な装飾はない。シートが赤いビニールシートに張り替えられていたが、これはメンテナンスの関係で仕方がないだろう。

24系寝台車の内装
24系寝台車の内装。シートの生地が赤色のビニール張りとなっていることと、コンセントが増設されていることを除けば、国鉄時代とほとんど変わりがないように見える。通路側の簡易座席も健在だ(写真:筆者撮影)

なお、各コンパートメントにコンセントが追加されていた。上段に上がるスライド式のハシゴ、通路にある簡易的なシートなどはそのままで、国鉄時代のブルートレインの記憶がよみがえる。寝具はないので横になるだけだが、上段なら昼間から寝っ転がって移動することも可能だ。

1等座席は全面改装されており、日本の車両の面影はなく、2等座席は14系の名残が見られるものの、車内はタイ人の団体客が騒がしく、落ち着いた旅ができない。金額差もないので、24系の寝台の利用を強くすすめる。

混雑した車内
元14系の2等座席。こちらもシートの色と材質を除けば国鉄時代と内装は大きく変わらなかった。車端部には「シュプール号」で利用したスキー置き場もそのまま残っていた(写真:筆者撮影)
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