劇場版《鬼滅の刃》ヒットの一方で「盗撮」「違法アップロード」の被害も。日本映画最速で「興収100億円突破」の本作が業界に与える影響は?

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バルト9
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が歴史的ヒットを飛ばしている(筆者撮影)

早くも日本映画史上最速で興収100億円を突破した『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』。全国規模で展開されるさまざまなコラボや多彩な広報を含め、公開3週目を迎えた今も連日話題に事欠きません。

日本の映画興行界にもさまざまな影響をもたらしているようです。本作の公開前と公開後で大きく変わったことの1つとして、「映画館の盛り上がり」が挙げられます。現にこの数週間、都市部はもちろん、郊外の映画館までが多くの観客でにぎわっており、その様子を目にした方も少なくないのではないでしょうか。

夏休みを加味しても異常な集客力

もちろん夏休みシーズンであるということも少なからず影響しているのでしょう。しかし本作公開後、各地の劇場で報告が相次いだドリンクやポップコーンの通常提供が困難になるほどの混雑は、従来の夏休みシーズンでもほとんど見たことがありません。

劇場版『鬼滅の刃』効果で映画館も盛り上がっている(筆者撮影)

実はここ5年ほど、アニメ映画の大ヒット作が続いたこともあり、本作上映前も、決して“映画館が盛り上がっていない”ということはありませんでした。

それにもかかわらず、(多いときは週2、3回の頻度で劇場に通う筆者の体感でも)本作公開前と公開後では劇場の盛り上がり方やそこで目にする観客層が明らかに違っています。

それには、近年のアニメ映画の盛り上がりの裏で見過ごされてきた“普段まったく映画館に行かない層”までが、本作を機に劇場へ足を運んでいることが関係していそうです。

日本では2019年以降、興収100億円を突破するアニメ映画が頻発し、その要因として熱心なファンが映画館に何度も足を運ぶ“複数回鑑賞”の習慣が広く根付いてきました。

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