公式Xは「大ヒット上映中」と宣伝…。大コケとされる《果てしなきスカーレット》は単純な興収ならヒット?"映画興行の最新ヒット基準"を考える

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封切り直後からSNSでは「客席がガラガラ」という投稿が目立った(画像:『果てしなきスカーレット』ⓒ2025 スタジオ地図 2025年11月21日(金)公開)
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大コケなのか、それとも数字面では“ヒット”と言っていいのかーー。

細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』を巡るさまざまな話題が公開直後から飛び交っている。

SNSやネットニュースでは作品内容への辛辣な声があふれ、なかには、極端に埋まっていない上映回の席数を見出しにする記事も見かける。すでに世間の空気は、大コケ(興行的に大失敗)との烙印を押している。

一方、映画公式Xは、公開翌日に「大ヒット上映中」とポストし、公式サイトでもそう謳っている。また、SNSでは作品を評価するアニメコアファンと思われる層の声も少なからず上がっている。

初週で前作の3分の1の興収、2週目でTOP10圏外へ

本作の初週末4日間(月曜祝日も含める)の興行収入は2億7000万円で、週末映画動員ランキングでは木村拓哉主演の『TOKYOタクシー』、公開3週目の『爆弾』に次ぐ3位(興行通信社調べ)だった。

細田作品の最大興収66億円を記録した前作『竜とそばかすの姫』(2021年)の初週末3日間(8億9000万円)の3分の1にも届かない出足となった。年末年始の興行を経た最終興収は、この流れが続けば10億円台になると見られる。

作品の建て付けを考えれば、物足りない数字であることはたしかだ。日本テレビが全面バックアップし、公開前後にかけて過去作品をテレビ放送し、情報番組などでも予告編を紹介するなど大々的にアピールしてきた。

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