2年後の社長引退が迫る藤田氏の独占インタビュー。後編では、大詰めを迎えつつある後継者選びや引き継ぎ体制構築をめぐる課題について聞いた。

自身を「決してしがみつくタイプではない」と分析しつつも、引き継ぎの難しさを痛感しているという(撮影:梅谷秀司)
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2026年に社長を退き、会長兼CEOとなる意向を宣言しているサイバーエージェントの創業者、藤田晋氏。全社から16人の有望株を集めた「社長研修」を始めて2年が経過し、後継者の選定作業もいよいよ本格化してきた。
業界内では後継者候補として、最有力と目される山内隆裕専務や、コスメブランド「N organic」の立役者である飯塚勇太専務らの名前が挙がる。ただ、藤田氏は以前から、「2代目は誰か」ではなく「引き継ぎ可能な体制にできるか」が重要であると発信してきた。
この姿勢は何を意味しているのか。独占インタビューの後編では、社長引退宣言の裏で藤田社長が抱える葛藤と、ポスト藤田時代のサイバーを占う「3代目社長」の重要性に迫った。
※本記事は2024年5月24日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。
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ニューオータニでの缶詰め研修の中身
――2026年春の社長交代まで、残り2年となりました。
これまでの2年で一通りの研修を終えて、ここから候補者の能力開発に入る。やはり創業者から代わるのは本当に難しくて、(16人の後継者候補も)みんな社長になることすら考えていなかった。
――現状、後継者候補に足りないポイントは何だとみていますか。サイバーエージェントでは、若手のうちから子会社を立ち上げ、その社長として経験を積ませるサイクルで人材を育成してきましたが、グループ全体を俯瞰するスキルは身につきにくいように映ります。
いろいろあるが、一番大きいのはそこだろう。全体を見るという経験がない。当然、全体からある程度の人望も得ないといけない。人や事業に対する洞察力も、うちの会社にとっては重要な要素だ。
――直近ではいつ研修を実施されましたか。
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