無名でも石田衣良氏とつながった! プロインタビュアーが語る「会う力」の奇跡 トップランナーと仕事するチャンスは誰にでもある

始まりは「弱いつながり」
仕事やプライベートを通じて過去にお相手と少しでも接点があれば、改めて個別にお目にかかるチャンスはあります。「パーティの場に一緒にいた」「ともに○○会議のメンバーだった」など、弱いつながりでも構いません。
例えば石田衣良さんと僕とのケースがこれにあたります。よく「どうやって石田先生と懇意になられたのですか」と聞かれます。もっともな疑問ですよね。僕たち個人が小説家の方に直接コンタクトをとることは一般的には容易ではありません。
たとえ彼らがSNSや公式サイトを開設していても、ダイレクトメッセージは送れなかったり、マネジメントしている会社やスタッフ、編集者の方がいたりするケースが多いからです。まして衣良さんのように長きにわたり活躍している方となれば、ハードルはいっそう高くなるのが常です。
では、僕はどのようにして彼に会うことができたのか。役立ったのは会社員時代の経験でした。
あれはまだ広告制作会社に勤務していた20代前半の頃。大手メディアの企画で僕の先輩が衣良さんに取材することになり、僕はアポ取りを任されました。会社としてはこれまで何度も彼に取材していたので、僕は社内で事務所の連絡先を聞き企画書を送付。秘書の方からスムーズに快諾のお返事をいただき、僕は先輩の取材に同行できることになりました。
自宅兼事務所で初めてお目にかかった衣良さんは穏やかで軽快でありつつ、鋭く本質をつく視点を持っていて、感服したことをよく覚えています。
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