私たちの大きな問題は、「思い通りになるはずだ」「想像した通りに愛してくれるはずだ」という過剰な期待を持ってしまうことです。
人間関係をよくする究極の方法は「人に変わってもらおうと期待しないこと」「人を変えようとしないこと」「人に無理強いしないこと」です。
相手はひょっとすると、遠くない未来で「いい人」に変わってくれるかもしれません。
でも、もしかすると変わらないかもしれません。
そういった未来への期待や不安をもとに、「いま」を犠牲にするなんて、もったいなさすぎます。
相手に期待しないことこそ、リスペクト
「自分以外の人間は変わらない」、この考えは寂しく、時につらい考え方かもしれません。でも、あなたが幸せになるには絶対に必要な考えです。
「頑張りを吸い取ろうとする人」に、自分はどう接すればよいのか。
そう考え始めることこそ、幸せへと近づく道です。
「あの人が振り向いてくれないのは、私のせい」
「あの人の機嫌が悪いのは、私のせい」
「うちの子が言うことをきかないのは、私のせい」……。
その思い込みを、きっぱりやめることです。
あなたが気を遣うべきときは、相手も同じく気を遣うべきときかもしれませんよ。
それに、お互いに気を遣ってもうまくいかないことなんて、いくらでもあります。
あなただけが気を遣いすぎるのは、フェアじゃないでしょう。
「相手に期待しないこと」は、「相手を変えようとしないこと」であり、「相手を変えようとしないこと」は、「相手を尊重しようとすること」です。
つまり、相手に期待しないことは、冷たい態度でもあきらめた姿勢でもなく、相手を尊重したつきあい方なのです。
以前、ネット記事で「アイドルとファンが結婚した」という記事を読みました。
ある男性は、ある女性アイドルの熱心なファンでした。そのアイドルが引退したあと、交際をスタートさせ、なんと結婚に至ったとのこと。
私はこういうこともあるのだなと思い、推し活に熱心な友人に「推しとの結婚は、ファンとしての究極の夢ではないか?」と、ぶしつけな質問をしたことがあります。
ところが、友人の答えは「NO」でした。