日本の「エリートたち」がもうエリートではない訳 イノベーションが生まれない環境を作ったのは
しかも、日本では今後、若い世代の人数が減少していくことは確定している。今も新卒採用の現場で起きていることであるが、旧来型の雇用慣行の企業(どこに配属されるかもわからない)は学生に敬遠されるようになっており、内定者の目標数を下回ってしまうようになっている。
一方で、入社してすぐの若者がベンチャー的な企業に転職していくことが普通のことになってきた。特にデジタル人材やグローバル人材に関してはひっぱりだこの状態であり、高い給料で転職していってしまう。
このような人口環境の中で「中途採用者が活躍できない」旧来型の企業には、中途採用者が集まらないだけでなく、転職していく若者が後を絶たなくなっていく。
他方、「中途採用者が普通に活躍している」企業には、やる気のある若者が次々に入ってくる。そうした企業は、前例にとらわれることなく、社会課題や「困りごと」を解決しようとして、技術革新やビジネスモデルの革新を推し進めていくことであろう。
旧来型の日本企業が復活するのに必要なのは
では、旧来型の日本企業が復活することはないのだろうか。唯一残されたチャンスは、若者を抜擢することであり、中途採用者を幹部にスカウトしてくることである。しかもその大多数が女性であれば、なおのこと望ましい。外国人が多く含まれていれば、理想的である。
さまざまな技術をため込んできた大企業には、社会課題の解決に使える技術が大量に眠っているはずであり、社外からスカウトされてきた幹部が見たら、まさに宝の山に見えるであろう。
若い世代が活躍することで、そうした宝の山が日の目を見ることも出てくるに違いない。何しろ世界は大きな社会課題にあふれているのであり、ビジネスチャンスはまだまだ広がっていくのである。
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