昭和の「ゆるい企業文化」なぜ今見直すべきなのか 合理化を進め余裕をなくした日本社会の問題点

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お笑い芸人は、テレビで披露する一発芸だけではなく、ものすごいコミュニケーション能力と場の支配力を持っています。どうやってその場を盛り上げ、みんなを笑わせるかが本質なのです。

だからこそ、ワイドショーやニュース番組などにお笑い芸人が出演するようになった。専門家並みの知識はないけれど、一生懸命勉強して番組に臨み、盛り上げ方もうまい。全体の空気が落ち込みがちになれば、茶々を入れてうまく場を和ませます。

円滑なコミュニケーションを作るための能力、これがユーモアの力でしょう。

シーンとなった会議でも、誰かがボソッと言ったことに笑いが起きて、和むことがありますよね。

昭和のゆるい職場にあった余裕

企業においても、チーム力を高めるに、和ませることが大事です。

ブラック労働が増えた平成の時代、みんなカチコチになって、深刻な顔で働かなければならなくなりました。でも昭和の頃は、もっと余裕がありました。

僕が新聞社に入ったのは、昭和最後の前年でしたが、その頃の新聞記者は、夕刊の締め切りを終える13時頃から、朝刊を作り始める夜までの空き時間、麻雀したり昼寝したりしていましたよ。

今そんなことをやれば、不謹慎だと言われるでしょう。もちろん、ゆるみすぎて悪い面もありましたが、一方で、そのゆるさが、チーム力や、行動を起こすインセンティブになっていた部分もあったと思います。

グローバリゼーションの時代になって、「株主のために」と言われ、合理化して人を減らしてきました。それが行きすぎて、今度は、みんな余裕がなくなってしまった。

遊びの部分をすべて削り落としたら、生きることがつらい社会になってしまったわけです。

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