●技術志向が強く、バランスのよい慶応義塾大学
図表10:慶応義塾大学理系学生の人気企業ランキングTOP30
慶応義塾大学の志望企業順位を見て驚くのは、技術志向が強いことだ。「慶応」のイメージとかなり違い、30位内の非技術系企業は野村総合研究所(8位)と三菱商事(22位)の2社だけ。ほかはすべて技術系の企業である。業種的には総合電機、コンピュータ・通信が多い印象があるが、全体的にはバランスよくばらけている。また宇宙航空研究開発機構(JAXA)が30位内に入っているのは慶応大学だけだ。
図表11:慶応義塾大学理系学生の志望理由ランキングTOP10
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
志望理由はどの項目も平均値に近い。選ぶ企業名も志望理由もバランスが取れているところが慶応らしいと言えるかもしれない。
●NTTグループが多く、ゲーム系企業も人気の早稲田大学
図表12:早稲田大学理系学生の人気企業ランキングTOP30
慶応大学は技術志向が強いが、同じ私学の早稲田大学は違っている。早慶ともに志望企業のトップはソニーだが、慶応の2位は東芝、早稲田は野村総合研究所だ。15位に丸紅と三菱商事が並び、19位に伊藤忠商事、23位に三井物産とアビーム コンサルティングが名を連ねている。
志望企業の顔ぶれを見るとNTTグループが多く、4位NTTコミュニケーションズ、5位NTTデータ、12位NTTドコモ、23位東日本電信電話(NTT東日本)だ。
テレビCMでおなじみのグリーが23位に入り、ソニー・コンピュータエンタテインメントが28位。ゲーム系企業を早大生は評価しているようだ。
図表13:早稲田大学理系学生の志望理由ランキングTOP10
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
志望理由の2位「志望している業種である」は17.9%で、10校中最もスコアが高い。3位の「研究開発がしっかりしている」(9.8%)のスコアは低い。10%を切っているのは北海道大学と早稲田大学だけである。
もう一つ特徴があるのは「給料・待遇がいい」(1.9%)。東京工業大学と早稲田大学が際立って低い。
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