●「専攻が活かせる」が低い名古屋大学
図表14:名古屋大学理系学生の人気企業ランキングTOP30
北海道大学、東北大学と違い、名古屋大学は地元に本社や生産拠点を持つ企業が多いので、中部電力、トヨタ自動車、三菱電機、デンソー、三菱重工業、東海旅客鉄道(JR東海)、豊田自動織機と地元企業が上位を占めている。
中京圏は日本のモノづくり拠点であるからかもしれないが、他校に比べると総合商社やシンクタンク・コンサル企業は少ない。15位に伊藤忠商事、29位にアビーム コンサルティング、リンクアンドモチベーション、野村総合研究所の3社が名を連ねている程度だ。
図表15:名古屋大学理系学生の志望理由ランキングTOP10
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
名古屋大学の志望理由は他校と異なっている。他校はすべて「専攻が活かせる」がトップだが、名古屋大学のみ「志望している業種である」(17.8%)がトップだ。「専攻が活かせる」は2位だが16.4%と低い。
他校の学生は「環境問題に前向きである」に関心を示さないが、名古屋大学の学生は3.4%が関心を持っている。「給料・待遇がいい」への関心も高い(3.3%)。その一方で「海外で活躍できる」(2.8%)は低い。
●志望企業に京都の企業名がないという不思議な京都大学
図表16:京都大学理系学生の人気企業ランキングTOP30
京都大学の志望企業は名古屋大学と似ている。関西電力、パナソニック、大阪ガス、サントリー、帝人、カネカなどの関西企業に加え、東海旅客鉄道(JR東海)、中部電力などの中京圏の企業が並んでいる。非技術系企業では15位に野村総合研究所、30位に野村證券、三菱総合研究所がある程度にとどまっている。
ただし気になることが1つある。京都に本社を置く名門企業は京セラ、オムロン、村田製作所などたくさんあるが、上位にまったく入っていないことだ。理由はわからない。
図表17:京都大学理系学生の志望理由ランキングTOP10
志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
志望理由では「専攻が活かせる」(23.3%)が高い。ところが「研究開発がしっかりしている」が10.9%とかなり低く、北海道大学、早稲田大学の2校に続き、京都大学は3番目に低い。
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