「20~30階以上で働く人」を襲う気圧変化の弊害 飛行機や新幹線の移動が多い出張族も要注意

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飛行機や新幹線による気圧の変化は、自律神経を疲弊させます。飛行機の離陸や着陸時、新幹線がトンネルを出入りする瞬間に体全体に圧力を感じたり、耳がツンとしたり詰まったような感覚になることがあります。

移動中は「4秒吸って8秒吐く」呼吸法を

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目的地に着くまでの間、これが何度も繰り返されることになり、そのたびに健気に対応している自律神経はどうしたって疲れてしまいます。

移動中は、自律神経のバランスが大きく乱れないように4秒吸って8秒吐く「1:2呼吸法」をたびたび行うように心がけましょう。

また、ずっと座ったままで同じ姿勢が続くと、脚がむくみ、血行不良の原因となります。

血行不良は自律神経の乱れを生じさせるので、用事がなくてもできるだけ立って歩く、その際、スペースを見つけてかかとの上げ下げをしてふくらはぎを刺激するなど、むくまない対策をとりましょう。

小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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こばやし ひろゆき / Hiroyuki Kobayashi

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

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小越 久美 気象予報士、健康気象アドバイザー

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おこし くみ / kumi Okoshi

1978年、岐阜県下呂市生まれ。筑波大学第一学群自然学類地球科学専攻(気候学・気象学分野)卒業。2004年から2013年まで日本テレビ「日テレNEWS24」にて気象キャスターを務める。その傍ら、民間の気象予報会社(株)ライフビジネスウェザーに所属し、健康気象アドバイザー・データ解析士の資格を取得。スーパーマーケットの売上予測の開発にも携わる。現在は(一財)日本気象協会に所属し、気象データとAIを活用した商品の需要予測事業に携わり、アパレルや飲料メーカーなどへのコンサルティングを行う。著書『かき氷前線予報します~お天気お姉さんのマーケティング~』(経済法令研究会)。

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