日本関与「インドネシア火力」巡る汚職で有罪判決 丸紅とJERAが出資。JBIC、3メガの融資に影響も
起訴状では次のような点が指摘された。
・元社長らCEPR社の上級幹部2名がチレボン県元知事に対し、2号機の建設許可の手続きを滞りなく行い、さらに2号機建設に対する抗議デモへの対処支援を求め、10億ルピア(1ルピア=約0.0096円)を渡した。
・元県知事は、発電所が立地するアスタナジャプラ郡の元郡長の妻に、元郡長の義理の息子の会社MIM社を現代建設との架空の契約に参加させるように求めた。
・2017年6月14日、MIM社と現代建設との間で、2号機事業のコンサルタント業務にかかわる架空のプロジェクト契約(総額100億ルピア)が結ばれた。
・2017年6月から2018年10月までの間、4回に分けて70億2000万ルピアの資金が現代建設の複数の関係者からMIM社を通じて元県知事に支払われた。
融資したJBICの受け止めは
8月18日の判決では、元県知事に禁錮7年、10億ルピアの罰金が言い渡された。収賄・マネーロンダリングの総額として640億ルピアが判決で認定され、そのうち現代建設の関係者がMIM社を通じて元県知事に支払った約70億ルピアがチレボン2号機に関する賄賂の額とされた。
こうした事態を、日本の関係各社はどう受け止めているのか。
JBICは元県知事が有罪となり、融資先であるCEPR社の元役員および現代建設の関係者から資金供与を受けたことが判決で言及されていることについて 、「かかる状況を深く受け止めている」と東洋経済の質問に回答。そのうえで「控訴がなされたと認識し、今後はより一層正確な事実関係の把握に努めつつ、今後の裁判の動向を注視していく」と述べている。
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