夏の甲子園、日本中を沸かせた「9つの重要テーマ」 「脱丸刈り」「慶応の応援」「チアへの盗撮」…

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ただ、試合に敗れた選手たちが土を集める姿を至近距離で撮影することについて、「敗者に対して、やめたほうがいいのではないか」「プレーではないので盗撮のような感じがする」などとメディアの姿勢に疑問を呈する声もありました。個人の尊重が叫ばれる時代だけに、土を持ち帰る風習は続いていくとしても、メディアの撮影は抑制的にしていくべきなのかもしれません。

5つ目の話題は、「盛り上がりが足りない」応援。今夏は「も、もり、もりあ、盛り上がりが足りない!」と大声で叫ぶ応援スタイルが、各地区予選からブームになっていることが報じられ、甲子園でも多くの応援団が採用していました。

さらに、優勝した慶応は森林監督をもじって「森林が足りない」というコールでスタンドを盛り上げたことも話題に。吹奏楽部の演奏に頼らず声を張り上げるため一体感が生まれること、ビハインドや勝負時などに選手たちを鼓舞しやすいことなどのメリットがあるだけに、この応援スタイルは今後も定着しそうな感があります。また、来年もSNSによって新たな応援のブームが生まれるのではないでしょうか。

日大クエストとありえない高額転売

6つ目の話題は、日大クエスト。岡山県代表のおかやま山陽が1回戦で山形県代表の日大山形、2回戦で岐阜県代表の大垣日大、3回戦で西東京代表の日大三に勝ったことで、“日大クエスト”というフレーズがネット上に飛び交いました。

おかやま山陽は準々決勝で鹿児島県代表の神村学園に敗退しましたが、もし勝ち上がって茨城県代表の土浦日大(準決勝で敗退)にも勝利していたら、今大会出場の日大系列校を総なめに。ネット上が沸いたことで、今後も「○○クエスト」というフレーズが定着しそうなムードを漂わせました。

また、ネット上には、同時期に薬物事件で世間をさわがせていた日大アメフト部を引き合いに出すコメントもあるなど、日大関係者にとっては不名誉な夏だったのかもしれません。

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