どさくさに紛れ粗大ごみも「祭り」後の収集現場 いったい誰が「キレイ」に片づけているのか?

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ごみが一度に、しかも大量に排出される祭り会場。このようなごみは誰が収集・処理しているのでしょうか(筆者撮影)
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新型コロナウイルスが蔓延した2020年以来、人が密集する「祭り」の開催は全国的に見合わされてきました。2023年5月から新型コロナの「5類感染症」への移行により「祭り」が再開され、「4年ぶりの開催」という言葉をよく耳にするようになりました。
祭りには多くの見物客が訪れ、そこではごみが一度にしかも大量に排出されます。このようなごみは誰が収集・処理しているのでしょうか。本稿では祭りの後のごみの行方をお伝えするとともに、今後私たちが祭りに行く際にはどんな点に注意してごみを排出したらいいのか、現場の声も併せてお伝えします。

祭り会場で発生するごみの収集工程

祭りで生じるごみは、家庭から排出されるごみではないため「事業ごみ」として扱われ、祭りの主催者が処理・処分しなければならない。しかし、主催者自身が行うのは実際問題難しいため、民間の事業系廃棄物収集業者に委託する。地方自治体が祭りに協賛する場合には、自治体も協力して収集・処分することもある。

委託される事業系廃棄物収集業者に勤務する人によると、担当した都内で開催された祭りでは、次のような手順で収集・処分を行っていたという。

① ごみ対策スタッフとなり会場の複数個所にごみ箱を設置していく。その際には分別して排出してもらうよう複数のごみ箱を設置する。
② 祭りが始まると設置したごみ箱を見回り、ごみ箱が一杯になれば箱を取り替え、ごみをあらかじめ決めておいた場所に持っていき仮置きする。
③ 祭りの翌日早朝に仮置きしたごみを収集車で回収していく。
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