収集した竹については、以前は紙へとリサイクルする「竹紙プロジェクト」を行っていたが、紙の市況が低迷し継続が難しくなって終了した。現在では剪定枝の受け入れを行っているリサイクル施設に搬入してチップ化し、ボイラー燃料へとリサイクルしている。2022年は3740㎏の竹をリサイクルした。
祭りから生じるごみの一部をリサイクルに回してごみ減量へとつなげている。そのためにも多くの方々が裏で汗を流している。
東京の夏の風物詩の1つと言われる隅田川の花火大会には過去最多の103万人を超える見物客が訪れた。見物客へは「ごみは持ち帰るように」とアナウンスされていたが、不法投棄への対策として、墨田区では、白鬚橋から両国橋あたりを中心に清掃ルートを設定し、集積所を用意するようにしていた。
そこでは、近隣町会の協力を得て、ごみ箱用の段ボールを事前に配付し、ルート上に設置してもらうとともに、町会の方々には自主警備という形でさまざまな場所に立ちながら、大会終了後、指定の場所にごみが集まるように対策を施していた。
当日深夜、その段ボールを区から委託を受けた民間の事業ごみ収集業者が収集して回わり、収集後、事業者の方で分別を行い処分していた。
大規模な花火大会の陰では、地元の自治会・町内会の方々の協力により祭りのごみの収集が行われている。その協力の背後には地元の皆さんの相当の理解が存在していることが容易に推察される。
祭りに乗じた便乗ごみ問題
大きな祭りであれ地元の自治会・町内会の小さな祭りであれ、一度に大量のごみが排出されてしまうため、仮置き場にはかなりの量のごみが積み上がり「ごみ山」ができる。それに便乗し、そのごみ山に祭りとは関係のないごみを排出する人々がいる。また、通常は排出してはならないごみを不法投棄する人々もいる。
先日訪問した東京都杉並区阿佐谷の七夕まつりでは、店先でさまざまなフードやドリンクが販売されていた。そこから生じたごみは、事業系廃棄物の収集業者への委託が難しい小規模の店舗では、区が発行する「事業系有料ごみ処理券」を貼付して中杉通りや青梅街道等に11カ所設置された臨時集積所に排出するようになっていた。
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