算数の計算などのやり方が、私たち親世代が子どもの頃から変わっていることがあります。先生と保護者とでやり方が違うと、発達障害のある子は「どっちが正しいの?」と混乱してしまうことも。
そういうときは、保護者が生徒係になって子どもにやり方を教えてもらいましょう。子ども自身の説明する力がつきますし、より深い理解にもつながります。
正しく教えられるかではなく、やりとりが大切
私は学習指導のとき、問題をコピーして生徒と一緒に解くことがあります。そのとき、つまずきそうなところを「ここはどうやるの?」と、まるで同級生のように生徒に聞いて教えてもらいます。
生徒が「あれ? わからない」となったときは、「もしかしたらこう?」と私が説明を加えながら示して、「合ってる?」と聞きます。実際に正しく教えられるかどうかより、こういうやりとりが大切なのです。
また、「学校で教わっても1回で理解できるわけではない」と保護者がわかっていることも大切です。そうすると、子どもがどれくらい練習すると知識が定着するのかを観察したり、的確な質問ができるようになったりします。
ただし、ASDの子の場合は慎重に。「親と子」から「生徒と先生」へと役割が変わることが受け入れられず、「いつもと違うことをやらされた!」とか「本当はわかっているのに意地悪された!」など、不信感につながることがあるからです。
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