発達障害の部下を叱っても「全く無意味」な理由 ただ怒っても「萎縮」と「思考停止」させるだけ
これまでの私はしくじりの連続でした。20代は司法書士試験の勉強に明け暮れるも、結局不合格。その後アルバイトで入った司法書士事務所と不動産会社では、ほぼクビ同然で退職。やっと定職についても、いつミスするかとビクビクしっぱなし。上司の眉間にシワが寄るだけで心が砕かれる毎日でした。
案の定、仕事がうまく進められず、「なんて自分はダメなんだ!」と自分を責め続けて休職(しかも2回!)。そんな私が今、安心して会社勤めを続けられているのです。自分の傾向は今も昔も変わっていません。仕事のやり方を変えただけです。
これまでの経験から「発達障害の特性を持つ人に、こんな接し方はNG」という具体例を紹介します。発達障害と一言で言ってもその特性や悩みはさまざまです。
あくまで私と同じような「抜け漏れが多い」「先送りグセがある」「マルチタスクが苦手」といった傾向を持つタイプの例として、参考にしていただければ幸いです。
叱られると「思考停止」してしまう
「怒らないでください」
私が今の会社の社長面接でいった言葉です。私は「発達障害」という特徴があり、注意欠如・多動症(ADHD)と診断されています。とくに注意欠如の傾向が大きいので仕事での失敗が多く、ミスすることに関して過剰反応するようになってしまいました。怒られると即極端な自己否定に陥り、思考が停止してしまいます。
職場で誰かが叱咤されているだけでも、集中力が低下。自分が怒られているわけでもないのに、気持ちも持っていかれてしまいます。怒られない状況でいられるかどうかは、死活問題なのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら