言語獲得の過渡期にいる子どもたちは、とにかく新しく耳にした言葉を使いたがります。人前でははばかられるような言葉や、相手をさげすむような言葉は、ヒヤリとしてしまうのではないでしょうか。
意味がわからずに使っている場合や、大人の反応が面白くて使うこともあります。また、友達同士ではやっているとみんなが使うので、習慣化されてしまうこともあります。
単に言葉遣いが悪い、ひどい言葉を使うときは?
特に、「やばい」「うざい」「むかつく」など、一つの言葉でいろんな意味合いを持たせてしまう言葉を多用すると、それだけでやり取りが済んでしまい、語彙を増やす機会を失いがちです、
例えば、「やばい」は、「危ない・状況が良くないとき」に使う言葉ですが、今やよいことに対する意味で使用したり、最上級を意味する感嘆に使うことも散見されます。反対の意味にもとらえられる言葉を多用するのは、相手から誤解される危険性もあります。
また、「宿題がうざい」と言っている子どもは、内容が難しいのか、単に面倒なのか、とても量が多いのか、取り組む時間がないのか、そのほかにも意図があるかもしれません。
どういう意図で使っているのかを聞き、意味合いがわかったら、「こういうとわかりやすいよ」「きちんと伝わるよ」と親子の会話で語彙を増やすチャンスととらえていただけるとよいかと思います。余裕があれば、ほかにどんな言葉があるのか調べるのもよいと思います。日本語には、一つのことを表すのにも微妙に意味合いが違う、美しい言葉がたくさんあります。
親子で過ごす時間が増えている夏休みこそ、ちょっとした会話のやり取りの工夫をすることによって、よりわかりあえる関係性を築くことができると思います。親子だからこそ、「わかっている」という思い込みは捨て、「わかり合う」ための姿勢を大切に、親子関係をさらに豊かなものにしていきましょう。
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