子どもは本当によく見ているものです。子どもに対して、注意を促す前に、自分自身が「されて嫌だな」という言動を省みて、しないようにすることが根本的な改善策の一つになります。
もう一つは、いわゆる「反抗期」にあたる場合です。年齢も期間も個人差があると思いますが、この場合は「親を試している」ことが多いと、実際にカウンセリングをしている中でも強く感じます。
「私をもっと見て」というサインです。普段の調子で関わっていても見てもらえないので、あえて刺激的な態度を示すということです。極端な場合は、リストカットなどの行為に及ぶこともあります。なお、反抗期は、自我の確立とともに葛藤を覚え、どうしようもないイライラ感などもあり、関わり方ですべてが解決されるわけではありません。
この場合は、子どもとしっかり向き合うことが大切です。特に「忙しいから後にして」などと、子どもの話に耳を傾ける時間が少なかった場合は、顕著に表れますので、子どもと話をする時間を持つことが大切です。
短時間でもよいので、真摯に向き合うことが必要です。
子どもと話をするときのポイント
1.「○○が言いたいんでしょ」話している途中で結論を出さない
語彙の少ない子どもは、思うように言葉が出てこないものです。また、本心とは違う言葉を使ってしまうこともあります。先取せずに待ちましょう。
2.「それはだめよ」良し悪しのジャッジをしない
物ごとの正誤は、そう簡単に振り分けられるものではありませんし、感じ方に良し悪しを求めてしまうと、相手を否定してしまうことにもつながります。
3.「なんでそう思う(考える)の?」と理由を聞く
まずは、子ども自身が、なぜそう思ったのか、どうしてそのように考えるのか理由を聞き、子どもの理解度や意向を把握しましょう。
4.「○○なんだね。お母さんはこう思うよ」子どもの意向を聞いてから自分の意見を述べる
会話はキャッチボールです。打ち返すラリーになってしまわないよう、しっかり受け止めてから返球しましょう。
5.折り合えない場合は、お互いに譲れないポイントを示して、折り合う地点を探す
親子といえども、価値観の違いや譲れないポイントはあると思います。社会ルールなど明確な基準のある場合は、教えることが大切ですが、家庭のルールなどは、ささいなことでも、どこで折り合うかを話し合いで決め、実際にやりながら微調整を繰り返し、急がずにお互いに納得がいく形を探していくことが大切です。
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