「子どもの乱暴な言葉遣い」を指摘する簡単なコツ 友達との関わりに役立つ「言い換え」を伝えよう

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子どもが自分本位な伝え方をしたときに、「そんな言い方はやめなさい」と頭ごなしに否定していませんか?(画像:『10歳からの言いかえ図鑑』より)

子どもが乱暴な言葉を使うと、親は慌てて叱ったり、困惑したりしてしまう場面があると思います。禁止すればするほど、その言葉に固執してしまったりして、途方に暮れることもあると思います。

特に、小学校に入ると急に子どもの世界は広がり、友達が使っている言葉をそのまま真似たり、メディア等を通じて、目新しい多様な言葉を仕入れてきます。

親はどう反応すればいい?

親や周囲の人に対して、あるいは友達を形容する言葉として、相手を傷つけかねない「乱暴な言葉」を使ったら、動揺する親は多いでしょう。そんなとき、どんな反応をしたらいいのでしょうか。ボキャブラリーを増やす過程で、耳当たりのよい、きれいな言葉だけを選ぶことは不可能です。ですから、子どもが乱暴な言葉を使いはじめたときこそ、言葉のチョイスを学ぶいい機会ととらえてほしいと思います。

そもそも「乱暴な言葉」とは、どのように選別されるのでしょうか。

同じ言葉でも言い方や表情によって、伝わり方は変わります。ですから、使いようでもあるわけです。それを体験的に学んでいる時期と捉えて、頭ごなしに禁止しないことが望まれます。

有無を言わせずに叱ったり、否定したりすると、親に受け入れられてもらえていない、と子どもが傷つく可能性もあります。禁止することによって、ますます使いたくなってしまうといった反発の作用や他人がびっくりするのを面白く感じてしまったりすることもあるでしょう。ですから、使わせないようにするという圧力でなく、冷静にどういう意図で使っているかを確かめることが優先となります。

小さいうちは特に、単に音が面白い、大人がびっくりするのが楽しい、漫画のキャラクターが使っていたからかっこいい、など遊びとしての意味合いが強いことが多くあります。

そして意味をわかっていないこともまた多いのです。

例えば、唱歌の「ふるさと」の歌詞、「兎追いし」を「兎美味し」と思って歌っていたというようなことは、だれでも1つや2つはあるのではないでしょうか。大人になってから、意味の違いに気づいて笑い話になります。そうした他意のないことに過剰反応しないことです。

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