
人間社会の形は千差万別
現代の私たちから見ると、人間社会の特徴を見つけようとする行為は無駄な努力に思えるかもしれない。ヒトの社会は数十人しかいない遊牧民の集団から、人口10億人を超える国家までさまざまで、いくつもの可能性がある。
なかには正式なリーダーのいない社会もあれば、首長や独裁者に支配されている社会、あるいは民主的に選挙で選ばれた政府に統治される社会もある。
自然界を見ると、社会構造は普遍的であることがふつうだ。たとえば、私が研究したシロクロヤブチメドリの集団はすべて南アフリカのノーザンケープ州にすんでいたが、ボツワナやナミビア、さらにはジンバブエに行っても、シロクロヤブチメドリは似たような規模の集団で似たような暮らしを送り、同様の序列関係をもっている。
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