堀江貴文「ノリで動く人が圧倒的に成功するワケ」 “慎重"なんて「やらない人」の言い訳でしかない

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実際には、他人の目が気になって動けなくなっている自分を「慎重さ」という言葉でごまかしているにすぎない。

「慎重に検討します」と言っていれば、何かそれらしいことをやっている雰囲気を醸せるし、自分の臆病さを覆い隠すこともできる。それなのに、本人すら気づかないまま、「自分は慎重な人間なのだ」「慎重に考えたうえで判断しよう」などと思い込んでしまっている。

慎重さなんてただの幻想だ。「慎重さ」というのは「やらない言い訳」をつくるために、あなたの脳みそがでっち上げた便利な言葉でしかない。

「だれか、このプロジェクトのリーダーをやってくれる人はいませんか?」

そう聞かれて、ちょっとでも面白そうだと思ったなら、何も考えずに手を挙げればいい。

もしこのリーダー職が、特定の人にしか務まらないような難しい仕事であるなら、そもそもその人を指名するはず。だれにでもできる仕事だからこそ、立候補で希望者を募っているのだ。

よほどのことがない限り、最初に手を挙げた人が拒絶されることはないだろう。

その積極性や熱意を買って「じゃあ、お任せします!」と言ってもらえるはずだ。

周囲の人も「この人は積極的だな」「フットワークが軽いな」と評価し、あなたの信用はグッと高まることになる。

こんなときに、「自分に務まるだろうか」とか「どんなメリットがあるのかな」なんて“慎重に”考えている人は、いつまで経ってもチャンスは摑めない。

興味があるなら、すぐさま飛びつくべきなのだ。

ノリのよさは「目の前にあるチャンスに飛びつく力」

こうした「慎重さ」という自己欺瞞の対極にあるのが「ノリのよさ」である。

「ノリがいい」と言うと、なんだか「軽い」「チャラい」というイメージがつきまとうかもしれないが、ぼくが言いたいのは「目の前にあるチャンスに飛びつく力」のことだ。

そのお手本とも言うべき人物のエピソードがある。

HIU法人会員で、不動産・建築会社を経営している芹澤豊宏さんの行動だ。

ぼくがファウンダーを務めるインターステラテクノロジズ株式会社は、ロケット開発事業を進めている。

そのプロジェクトの1つに、北海道十勝の大樹町から高度100キロ以上の宇宙空間に向けて宇宙観測ロケットを打ち上げようというものがあった。ぼくたちは2019年5月に「MOMO(モモ)3号機」の打ち上げに成功し、日本の民間ロケットとしては初の宇宙空間到達を記録することができた。

ここまでの道のりには数々の苦労があったが、このプロジェクトを進めていた2016年に「みんなの力で宇宙にロケットを飛ばそう!」というクラウドファンディングを立ち上げ、開発資金を集めたことがあった。

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