現在は、「お客様は神様です」という時代ではありません。セールスも顧客が抱える課題に共感し、顧客と一緒に解決策を考えていくことが求められる、「共感・共創」の時代です。
5%セールスのオンライン商談の様子を記録・分析したところ、彼らの多くは、既存顧客と商談する際の冒頭に「よろしくお願いいたします」と言わないことが分かりました。
「よろしくお願いいたします」と言わない理由は2つ
個別のヒアリングによると、その理由は2つありました。
一つは、関係性の確認です。
商談で開口一番、「よろしくお願いいたします」という敬語を使うと、上下関係がはっきりしてしまうので、あえて避けているのだと、ある5%セールスは言っていました。
また、物流会社の5%セールスはこう発言していました。
「顧客とは上下関係ではなく、対等な関係にしたい」
「上下関係がはっきりしてしまうと、無理な要求をされたり、解決を丸投げされたりなど、顧客の言いなりにならざるを得なくなり、十分な利益を確保できないまま時間を奪われてしまう」
2つめの理由は、相手にプレッシャーを与えるからです。
顧客側、つまり商談相手に調査した際、こうおっしゃる方がいました。
「よろしくお願いいたしますと言われると、契約をお願いされているように感じて、売り込まれているのではないかと一歩引いてしまう」
共感・共創関係であることを意識して交渉の席についているのに、一方的に「お願い」されてしまうと違和感を覚えるのだそうです。
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