稼ぐ営業が商談の始めに「絶対に口にしない」言葉 社名だけでなく相手の「名前」を発している

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営業成績のいい優秀なビジネスパーソンが、商談で使わない言葉とは(写真:すとらいぷ/PIXTA)
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「よろしくお願いいたします」で商談を始めていませんか? 3年連続で目標を達成し続けて、かつ社内の営業成績が上位5%に入っている「5%セールス」のオンライン商談の様子を記録・分析したところ、彼らの多くは、既存顧客と商談する際の冒頭に「よろしくお願いいたします」と言わないことが分かりました。「本日はお時間いただき、有難うございます」「暑い中お疲れさまです」と「感謝・ねぎらい」からスタートする人が多かったそうです。
いったいなぜでしょうか?
3年半に及ぶ調査と行動実験から見えてきた、優秀な営業パーソンの「再現性の高い行動ルール」を紹介した越川慎司氏の著書『AI分析でわかった トップ5%セールスの習慣』より一部を抜粋し再構成のうえお届けします。
■「よろしくお願いいたします」で商談を始めてはいけない

現在は、「お客様は神様です」という時代ではありません。セールスも顧客が抱える課題に共感し、顧客と一緒に解決策を考えていくことが求められる、「共感・共創」の時代です。

5%セールスのオンライン商談の様子を記録・分析したところ、彼らの多くは、既存顧客と商談する際の冒頭に「よろしくお願いいたします」と言わないことが分かりました。

「よろしくお願いいたします」と言わない理由は2つ

個別のヒアリングによると、その理由は2つありました。

一つは、関係性の確認です。

商談で開口一番、「よろしくお願いいたします」という敬語を使うと、上下関係がはっきりしてしまうので、あえて避けているのだと、ある5%セールスは言っていました。

また、物流会社の5%セールスはこう発言していました。

「顧客とは上下関係ではなく、対等な関係にしたい」

「上下関係がはっきりしてしまうと、無理な要求をされたり、解決を丸投げされたりなど、顧客の言いなりにならざるを得なくなり、十分な利益を確保できないまま時間を奪われてしまう」

2つめの理由は、相手にプレッシャーを与えるからです。

顧客側、つまり商談相手に調査した際、こうおっしゃる方がいました。

「よろしくお願いいたしますと言われると、契約をお願いされているように感じて、売り込まれているのではないかと一歩引いてしまう」

共感・共創関係であることを意識して交渉の席についているのに、一方的に「お願い」されてしまうと違和感を覚えるのだそうです。

次ページ5%セールスは何と発して商談をスタートしている?
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