東大クイズ王も実践「数学×ライフハック」活用術 アルゴリズムの考え方を実生活に応用する

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数学的な知見を基にした、仕事や日々の生活で使えるライフハックをご紹介(写真:タカス/PIXTA)
東大クイズ王で、「数学博士」でもある鶴崎修功さん。本稿では、『文系でも思わずハマる 数学沼』の著者でもある同氏が、数学的な知見を基にした、仕事や日々の生活で使えるライフハックを紹介します。

最適な情報をどう見つけ出す?

「IT社会」や「ICT社会」といわれ、はや十数年。もはやインターネットなしに私たちの生活は成り立ちません。

近年、数学の重要性がますます高まっているのは、数学が物理学や化学、生物学において不可欠なものであるだけでなく、情報科学においても重要で不可欠な学問分野となっているからです。

とくに近年、インターネットでは、想像を絶する速さで、日々データ通信量が増大し続けています。そのため、膨大なデータの中から求めるデータを探索するのも大変になっています。

それに伴い、探索機能も向上し続けており、ユーザーが求める最適な情報を、コンピューターが見つけ出し表示してくれる機能もより高速化、高精度化してきています。

また、インターネットショッピングで表示される「おすすめ機能」などは、ユーザーがわざわざ検索しなくても、過去の検索履歴や購入履歴から、それぞれのユーザーの好みに合致した商品を割り出して、勝手に提示してくれたりします。

このような機能は、人工知能(AI)の発展により、サーバーに蓄積されるデータ量が多ければ多いほど精度が高まっていきます。

このようなコンピューターの機能を実現するためのソフトウェア開発においては、「アルゴリズム」が重要な役割を果たします。アルゴリズムとは、問題を解決するための手順や計算方法のことです。

コンピューターの発展とともに、これまでさまざまなアルゴリズムが開発されてきました。

新たなアルゴリズムを開発する主な目的は、コンピューター処理を高速化するためと、これまでにない新たな問題を解くためです。近年は、膨大な量のデータの中から高速に求めるデータを見つけ出す「探索アルゴリズム」が重要性を増しています。

みなさんは、迷路を探索するためのアルゴリズムである「右手法」をご存じですか? これは、迷路の右側に壁があった場合、常に右手で壁を触りながら迷路を進み、右側に壁がない場合は右に進むという2つの単純なルールに基づく、最も基本的な探索アルゴリズムの1つです。

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