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「適材不適所」配属から、なぜ大逆転できた?

しかし、築いてきたブランドが危険にさらされるときもある。平田さんという「出る杭」の上には、社内外から幾度となく「嫉妬のハンマー」が振りかざされた。しかし、同調圧力に屈して周囲と同じように均されてしまえば、地道に積み上げてきた努力は水の泡。だからそんなとき、平田さんはいつもファイティング・ポーズをとってきた。

「会社員には闘わなければならないときがあるのです。闘わへんかったらナメられます。ただし、間違えたらあかんのは、喧嘩をするということではないのです」。平田さんは拳を交えるのではなく、後ろに立って声援を送ってくれる大勢のサポーターを味方につける。

「大切なのは、どれだけお客様から支持してもらっているかという実績を、会社や上司にわかってもらうことです。お客様に認めてもらって『もしこの人に何かあったら黙ってへんで』という応援団をつけておくことが大切なのです。

出る杭は打たれますが、出過ぎた杭は打たれません。“出る杭”になって悩むことがあるとすれば、もうひと踏ん張りして“出過ぎた杭”になることが最良の打開策になるのです」

昇進しても、定年したらただの「おじさん」

会社や上司に対し、怖じ気づく様子のない平田さん。出世や昇進にマイナスの影響が出るリスクを恐れたことはないのだろうか。

「長く会社にいると、昇進だけしか見られなくなる人もいます。せやけど、定年で『社長』や『部長』という役職がなくなったら、単なる『おじさん』や『おばさん』です。どれだけ人と人との関係を築いて孤独ではない人生を送れるかを大切に思っています」

サラリーマンは所詮会社の歯車。自分はもっと自由で、個性を活かせる仕事がしたい――。そう言って会社を去っていく人もいるが、「会社のせいで自分のブランドを築くことができない」と嘆く人は、大抵、会社を辞めても自分のブランドなどつくれない。

平田さんは会社から実績を買われ、ついに「おもしろ旅企画 ヒラタ屋」という独立した屋号を獲得、現在はその代表を勤めている。まさに辞めなくても自分次第でやりたいことができると証明してくれているように思う。

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