シンプルな単語が重要なのは分かった。でもどうやって覚えればいいのか……。そうやってまた行き詰まった時に、語学書を読み漁り分かったことがありました。それは「英語を単語に分解するから失敗する」ということ。
野口悠紀雄先生の『「超」英語法』(講談社)に、こう書かれていました。
「日本語は個々の単語に分けられていて、それが集まって文章になっている。しかし英語は、違う構造の言語。1つ1つの単語を抜き出して単語帳に書き、単語をそれぞれ孤立したものとして覚えようとしても、意味がない」
この言葉にハッとしたのです。そうか、バラバラに覚えていたからダメだったんだ。文章として、覚えないとダメなのか! そう気づいた私は、単語の覚え方を変えることにしたのです。
単語帳を捨てても、英検準1級に合格できる
そこから私がやった単語の覚え方というのが、書籍やテキストで出会った文章を丁寧に精読すること。その文章を丁寧に訳し、分からない単語を調べて意味をノートに書く。そして分からない文法や構文があれば調べていきました。そうすることでシンプルな単語が持つ、それまで知らなかった意味も、文章の中での使われ方から推測できるようになり、そして記憶に定着することで少しずつ語彙が増えていったのです。
実際に、『瞬間英作文』シリーズで有名な森沢洋介先生の『英語上達完全マップ』(ベレ出版)にも、語彙を増やすためのステップとして「例文を読み、その中で単語がどのように機能しているかを紐解いていくことが重要だ」と書かれています。
さて、そうやって単語単体ではなく、文章の中での使われ方に着目して単語を覚えるようになり、それまでかじりついて見ていた単語帳を全く開かなくなりました。むしろ自分が分からない単語だけをまとめたノートを作り、それを毎日持ち歩いて単語を繰り返し見る、ということをやり続けて半年。
なんと英検準1級に合格するレベルまで、語彙を増やすことができたのです。
この時分かったこと。それは、単語帳は買うものではなく作るもの。自分が分からない単語をまとめた単語帳が最強だということでした。西澤ロイ先生の『頑張らない英語学習法』(あさ出版)にも、「理想的なのは、出会った単語や熟語などを元に「単語帳を自分で作ること」と書かれてあります。
別の方法としては、例文を書いてもOK。単語だけよりは手間が発生しますが、例文とセットにすることで、より記憶に定着するからです。
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