語彙力が身につく最強の3ステップ
さて、ここまでお伝えしてきた100冊の本を読む中で分かったこと、またそれを実践した私自身の経験から、語彙力強化のために本書を使ってやっていただくことを最後にお伝えします。
ズバリそれは次の3つ。
2)その単語と関連する単語を一緒に覚える
3)何度も見て記憶に残す
1)文章などで出会った知らない単語の意味を調べる
単語の意味がたくさんある中で、どの意味がここでは使われているのかを知りましょう。文章の中で出てくる単語を覚えていくことではありますが、「単語を覚える=日本語の意味を丸覚えすること」ではありません。
先ほどお伝えしたように、単語単体で意味を丸暗記しても使えない上に忘れてしまいます。実際に文中に使われている単語を、どんな意味でどう使いこなすかを“理解する”ことが重要なのです。
単語の意味を調べる時に忘れてはいけないのが「意味を深掘りすること」。当たり前に知っていると思う単語でも、調べてみると意外な意味を持つことがあります。
守誠先生の『英会話・やっぱり・単語』(講談社)にも、「中学英語に出てくる単語を上手に利用すると、大人の世界で使える英語に化ける。単語の数を増やすのではなく幅を広げることが重要」と書かれていました。まさにその通りで、新しい単語との出会いを増やすよりも先に、既に知っている単語を私たちはもっと使い倒すべきなのです。
2)その単語と関連する単語を一緒に覚える
2つ目は、忙しい毎日の中で効果的に単語を増やしていく方法です。それは、単語を1つ1つ単体で覚えるのではなく、他の単語と関連付けて覚えること。
例えばmove という単語、あなたも知っていると思います。パッと出てくる日本語訳は「移動する」とか「動かす」ではないでしょうか。ここから、このmoveという単語を色々な方面に広げていきます。
2.moveと“同じ”意味を持つ単語は?
3.moveの“動詞以外”の使い方は?
4.moveと“似ている”意味を持つ単語は?
5.moveを使う“表現”は?
といったように派生して覚えていくことで、クモの巣のように語彙がどんどん広がっていくのです。
実際に、尾崎哲夫先生の『私の単語帳を公開します!』(幻冬舎)に書かれている効率的な英単語の覚え方として、似た意味の単語や派生語を関連づけて覚える方法が書かれています。
大人気の清水健二先生・すずきひろし先生の『語源図鑑』(かんき出版)シリーズもまさに、同じ接頭語・接尾語をそれぞれ理解し、同じ仲間として一緒に覚えていくことで語彙を増やすというやり方を提案しています。
3)何度も見て記憶に残す
同時通訳の神様として知られる國弘正雄先生の『國弘流英語の話しかた』(たちばな出版)には、國弘先生が学生時代、教科書を500回、多い時には1000回以上音読したというエピソードが書かれていました。
人は忘れる生き物。忘れるのが当たり前。むしろ何度も忘れて思い出す、この過程で記憶に定着していくのです。何度も繰り返すことで記憶に定着させていきましょう!
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