日本人がやってしまう英語の「ダサいあいさつ」 NBA渡邊雄太選手が、英語を習得できたわけ
目の前にそびえる、厚くて高い「言葉の壁」
渡米後、僕が入学を決めたのは、東部コネチカット州にあるセント・トーマス・モア・スクールというプレップスクールでした。プレップスクールというのは大学に入学するための準備校で、名門大学へ入学するために勉強する人もいれば、スポーツ推薦による大学入学のオファーがくるまでそこで準備する人もいます。
セント・トーマス・モア・スクールのバスケットボール部には、所属選手を名門大学へ次々と送り込むことで知られるジェレ・クインというヘッドコーチがいました。このコーチの下でぜひプレーしたいと考えた僕は、この学校への入学を希望したのです。
願書を送り、無事に入学とバスケットボール部への入部が許可されると、いよいよ渡米の日がやってきました。
僕にとって外国体験と言えば、アンダー17のアジア大会に出場した際に、1度フィリピンに行っただけ。アメリカは初めてでした。
英語の勉強に関しては、高校2年生の冬にウインターカップが終わり、アメリカに行くと決めてから少しずつ始めていました。ただし、バスケットボールが忙しく、英単語を覚えるくらいの勉強しかしていません。つまり本格的に英語を勉強したのはプレップスクールに入ってからであり、ほぼ英語力ゼロの状態でアメリカに渡ったのです。
飛行機に乗り、まずはニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港を目指しました。空港で予約していた送迎サービスのドライバーと落ち合うと、そこから車で3時間ほど離れたところにあるプレップスクールに向かいました。
ここまでは英語を使う必要もなく、大きなトラブルもありません。
ところが、実際の生活となると、状況は一変します。学校に通い始めるとすぐに厚くて高い「言葉の壁」にぶつかってしまうのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら