居心地は悪くないのに仕事で「もやもや」の正体 晴れない気持ちをスッキリさせるのは「越境」だ

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キャリアを巡る「もやもや」は、目に見えない何か壁のようなものに阻まれて、未来の自分が見通せない不安感といえるかもしれません(写真:kikuo/PIXTA)
社会人になって7~10年の中堅ビジネス・パーソンは、「もやもや」を抱えることが多いのではないでしょうか。
「この会社で10年働いてきたけど、本当にこの仕事でよかったのか?」「自分の仕事は一体誰の役に立っているのだろう?」「このままずっと会社員でいいのかな?」「自分はずっと日本で暮らす?」――。
この「もやもや」を晴らすのは「越境」です。『CROSS-BORDER キャリアも働き方も「跳び越えれば」うまくいく 越境思考』では、中堅ビジネス・パーソンが感じることの多い10のもやもやをテーマに、それを打破するための「越境」を紹介しています。本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。

「もやもや」は同じ場所にとどまることで生まれる

この「もやもや」の正体は何でしょう?

「もやもや」を辞書で調べてみると、煙や湯気が立ちこめるさま、実体や原因などがはっきりしない様子、心にわだかまりがあってすっきりしないさま、等とでてきます(出典:デジタル大辞泉)。「もやもや」の大元となるもや(靄)は、周りが真っ白になり完全に視界不良となる霧とは違い、うすぼんやりと先が見える状態のことを示すようです。

キャリアを巡る「もやもや」は、目に見えない何か壁のようなものに阻まれて、未来の自分が見通せない不安感といえるかもしれません。現実的には、自分の立脚点はある。置かれている状況は、次のようなことかと思います。

・目の前にやることは沢山あり、いっぱいいっぱい
・与えられた仕事をきちんとやっていれば、日々はごく普通に過ぎていく
・大きな失敗や余計なことをしなければ、ある程度評価される
・周りは〝いい人〞が多いし、何か責められることはない
・毎月給料は自動的に振り込まれる
・ボーナスも貰えるし、業績がよければ増える
・年末調整も年金計算も会社がやってくれている
・福利厚生もきちんと整っている
・研修なども充実している
・健康診断もしてくれる
・ある程度の歳になると、人間ドックも受けられる
・この生活を失いたくないし、守るものも増えてきた……
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