居心地は悪くないのに仕事で「もやもや」の正体 晴れない気持ちをスッキリさせるのは「越境」だ
近年、世界がざわざわし始めてきました。VUCA(Volatility Uncertainty Complexity Ambiguity)という言葉に代表される社会の変化が、過去の延長線上では考えられないほど劇的で大きなものになってきています。近年のコロナ禍がその代表例でしょう。
事業はすべてデジタルシフトし、産業構造は大きく変わり、カーボン・フリーに代表される環境対応への変革圧力が途方もないスピードで襲ってきています。リモート化・オンライン化により、教育や医療のありようや仕事の仕方・オフィスのスタイルが変化し、政策も根底から変わらざるを得ません。
このような変化は、新型コロナウイルスが全世界を襲った2020年1月以降、急激に加速しています。好むと好まざるとにかかわらず、大きな外部環境の変化の波が押し寄せてきているのです。
NIT症候群とは?
そんな中、NIT症候群が加速します。NITとはNot Invented Hereの頭文字からとったもので、「これはここで発明したものではないから、採用・利用しない……」というイメージです。新しい研究や知識を、その発祥が自分たちのものと異なることを理由に使わないことは多々あると思います。
それは、自らの組織や集団・企業と他とを明確に峻別する境界をつくるからこそ生じます。自前主義です。その延長線上にガラパゴス化が起こります。独自の生態系をつくるというと聞こえはいいですが、外部環境適応ができない種は、淘汰されていくのかもしれません。
自分の周りがざわざわしていることに気づかない人はいないでしょう。これだけさまざまな情報が瞬時に手に入る現代、外部環境の急速な変化を否応なく感じているはずです。
「なにかしないとまずいかな?」という「もやもや」は、日本的雇用慣行の機能不全と相まって、じわじわ加速しています。環境検知センサーの感度が高い人ほど、〝このままではまずい〞という危機感につながっていきます。
ビジネス・パーソンのキャリアを巡る「もやもや」がこれほど蔓延している時代は、今までなかったといっていいかも知れません。「もやもや」は晴らすべきです。
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