「毎日がつまらない人」が浪費に走る納得の理由 平凡な生活や内面の充実が今、重視されている
ストア哲学的「怒り」のコントロール
『モンク思考』では、「ネガティビティ」について書かれた章がありますが、これは古代ギリシャで流行ったストア哲学と非常に似ています。
ストア哲学の中心的な考え方は、自分のコントロールできないものは手放し、コントロールできるものだけに力を入れなさいというものです。
たとえば、嫌な奴からひどい目に合わされて、腹が立ったとしましょう。しかし、いくら腹を立てたところで、そいつが嫌な奴であるという事実は変わりません。怒ったところで、相手には通じないでしょう。それならば、内面でムダな怒りを起こすのではなく、別の考え方をしようというのです。
「ああいう奴は信頼を失うだろう。だから、人に対してこういう嫌なことをしてはいけないということを、自分が学ぶ機会だったと考えよう。そうすれば、自分はより信頼を得られる人間になるし、長い目で見ればそのほうがメリットがある」
こんなふうに考えれば、あらゆるエゴに立ち向かい、克服することができるのだというわけです。自分の心をコントロールするところに立ち返るというこの姿勢は、『モンク思考』と非常に近いものがあると思います。
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