日本で「社内失業者」が増え続けている根本理由

経営陣が失業者にできる3つの働きかけ

日本では全労働者の8.5%にあたる465万人が「社内失業」状態にあるという(写真studio-sonic/PIXTA)

「社内失業者」という言葉をご存じだろうか。社内失業とは、労働者が正社員として企業に在籍しながら、仕事を失っている状態を指す。2011年の内閣府調査によれば、全国の労働者の8.5%にあたる465万人が社内失業者に該当するという。2025年には500万人に増えるという調査結果もある。もはや他人事ではない。多くの企業や個人も心当たりがあるのではないだろうか。

社内失業者が生まれる理由の1つに、該当社員の能力不足があげられる。能力不足というと持って生まれたスキルが足りないと思われがちだが、社内失業者の年代別割合を見ると50代で急激に生まれていることが調査結果により明らかになっている。さらに詳しくみていくと、一般社員クラスに多いことがわかった(エン・ジャパン調べ)。

社内失業者は本当に能力不足なのだろうか。一連の問題に対して、社内失業者を生まないためのヒントをひも解いていきたい。

機械的組織から、「個」の集合体へ

企業規模が大きくなればなるほど、社内失業者がいる割合が増えることも判明している。なぜか。それは、企業規模が大きくなればなるほど、“隠れられる場所”ができるからと考えられる。

一方、大企業でも社内失業者が生まれにくい企業も存在する。そうした企業は、組織を小さく分割し、“隠れられる場所”を作らないようにしている。例えば、チームを5人体制にすれば、隠れられる場所はなくなる。必然的に自分も表に出て行動するしかなくなるのだ。

近年、組織のパラダイムが変化している。一昔前は、組織は機械的だった。なすべき目的があり、明示された職務内容でチームメンバーを集める。チームメンバーがやるべきことをやる、それで結果が出ていた。しかし、現在は機械的組織では行き詰まりを感じる場面が多く見受けられる。なぜなら、組織や会社を取り巻く環境の変化が速すぎるからだ。

現代では、従業員それぞれが自分の人生の目標と、現場のリアルな情報を踏まえて意思決定をし、生き生きと働くことが勘所である。経営陣には、組織を機械的に管理するということから、より「個」の力を爆発させるような文化づくり、制度づくり、コミュニケーションへと変化させることが求められている。

では、経営陣は具体的にどのように社内失業者に働きかけていくべきなのだろうか。

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