日本で「社内失業者」が増え続けている根本理由

経営陣が失業者にできる3つの働きかけ

マネジメント層にできることは3つある。1つ目は、会社と個人の関係性が変化しているという“真実”をしっかりと伝えることだ。

振り返れば、出世コースから外れ窓際に追いやられた中高年層を「窓際族」と呼んだり、会社で仕事がなく暇を持て余してしまう若年層を「社内ニート」と言ったり、言葉は違えどいつの時代も社内失業者は存在していた。

異動や副業推進でモチベーションを上げる

それがここにきて再び注目を集める理由は、「終身雇用制度の崩壊」について語られることが増えてきたことにある。トヨタ自動車がいい例だろう。会社が終身雇用を保証できるかどうかわからない時代になりつつある今、「会社vs. 個人」ではなく「会社=個の集合体」という考え方にシフトチェンジし、どこへ行っても通用する人材になるよう自己啓発を促す必要がある。

2つ目が、キャリアを発展させる機会を作ることで、“異動”がそれに当たる。マネジメント層は、定期的に本人の意思を確認し、適材適所の人員配置を実践して業績向上や会社の発展に結び付けなければならない。それは、個のモチベーションを上げて社内を活性化させることにもつながる。副業が認められている会社であれば、副業を勧めてみるのもいいだろう。副業を通して、会社に有益な情報を得て、本業に相乗効果を生み出せる可能性もある。

3つ目は、キャリアパスを考える機会を与えることだ。「残りの人生を何に使うのか」「どういう人生を歩んでいきたいか」。こうした問いを会社でも投げかけることができれば、自分のキャリアプランとライフプランの両方を考えるよいきっかけになるのではないだろうか。

一方で、組織に属する「個」にもまた、社内失業者にならないために実践すべきことが3つある。

最も重要なことは、「自分の人生の目的」や「どういう人生を送りたいのか」をしっかりと考えることだ。これは人それぞれに異なるものであり、かつ正解はなく、比べられるものでもない。ただ、“考える”ということが大事なのである。

人生について考えるのが難しいのであれば、「自分が最も憤りを感じる社会課題は何か」と問いかけるのもいいだろう。目的や、やりたいことを棚卸しすることにより、モチベーションが湧いてくるのだ。

次に、現在の市場環境や自分の能力を相対的に把握しておいていただきたい。つらい現状でも、しっかりと見極めることが大切である。把握し見極めてこそ、自分が目指す方向と現状とのギャップが見えてくるからだ。そのギャップを埋めるために、どういうアクションが必要なのかがわかることだろう。人によっては転職かもしれないし、勉強かもしれない。いずれにしても次に取るべき行動が明らかになるだろう。

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