「肥満が心臓に大きな負担をかける」というのは、みなさんご存じだと思います。
肥満の人は太っている分、広く体の隅々にまで多くの栄養や酸素を届けなければならないので、心臓は必死で血液を押し出さなければならず、それだけ負担が大きくなります。
心臓病は、アメリカでは死因の第1位です。これはアメリカが「世界一の肥満大国」であることに大いに関係していそうです。
肥満の中でも、とくに内臓脂肪の多い「メタボ」が問題です。
メタボとは、内臓脂肪の蓄積に加え、「脂質」「血圧」「血糖」のうち2つ以上の項目が基準を超えている状態です。
メタボになると、内臓脂肪からさまざまな生理活性物質が分泌され、それにより、血糖や血中脂質の異常、高血圧などが引き起こされ、動脈硬化が進んで心臓にも負担をかけます。
「動脈硬化」はこんなメカニズムで起こる
ここで、「動脈硬化」について、ちょっと説明しておきましょう。
「動脈硬化」とは、まさに文字どおり、血管の内側にコレステロールなどが付着してコブ状の「プラーク」(かたまり)が生じ、血管が狭く、硬くなった状態です。
この状態になると、血液の流れが悪くなります。
それだけでなく、傷つきやすいプラークが破裂すると、そこに血栓が生じて血管が詰まってしまうリスクが高まります。
冠動脈(心臓の血管)が動脈硬化を起こしてしまうと、心臓に十分な血液が流れず、最悪の場合は心筋梗塞などの怖い病気を引き起こしてしまいます。
ですから、なんといっても冠動脈をしなやかに保つこと(動脈硬化が起きていない状態)が「心臓の健康」にとって重要なのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら