生活習慣病、血管、心臓など内科・循環器系のエキスパートで「血管の名医」として知られ、日々多くの患者と接する医学博士の池谷敏郎氏。
テレビ番組『あさイチ』(NHK)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ)やラジオ番組などに多数出演し、楽しくわかりやすい解説が好評を博している。
過去15キロ以上の減量に成功し、その減量メソッドを全公開した15万部のベストセラー『50歳を過ぎても体脂肪率10%の名医が教える 内臓脂肪を落とす最強メソッド』に続き、『60歳を過ぎても血管年齢30歳の名医が教える 「100年心臓」のつくり方』を上梓した。
「人生100年時代」を最期まで満喫できるかどうか健康長寿のカギを握る「『心臓の健康』にいい生活」を、運動、食事、生活習慣、メンタルなどあらゆる観点から解説し、「100年もつ心臓」を作るための秘訣を全公開した1冊だ。
その池谷氏が「コロナで急増した『メタボ』の人に潜む『心臓病』の超怖いリスク」について解説する。
日本人の死因第2位「心臓病」を予防するカギは?
「人生100年時代」ともいわれ、誰もがみんな長生きできるような時代がやってきました。しかし、ただ長生きすればいいということではなく、「元気で長生き」「健康で長生き」は、多くの人の望むことではないでしょうか。
そのカギを握るものこそが「心臓の健康」です。
心臓病(心不全)は、日本ではがんに次いで死因の第2位、アメリカでは第1位です。世界的にも心臓病は死因のナンバー1です。
寿命に関わるだけに心臓の不調は恐ろしいことですが、ありがたいことに私たちは自分の力で心臓病を予防し、心臓を強くすることができます。それも日常生活の範囲でできることばかりです。
まずは、どんな生活習慣が「心臓の健康」に悪いのか、それを知ることが大事ですが、なかでも今回は、「メタボ」(メタボリックシンドローム)について取り上げたいと思います。
じつはコロナ禍で、リモートワークが増えたことで、メタボになってしまう人が増えています。実際に私の医院でも、メタボの患者さんは増えました。
しかし、メタボには「心臓病を引き起こす大きなリスク」が潜んでいます。「心臓の健康」を守るためには、メタボを解消することがとても重要なのです。
今回は、「メタボ」と「心臓病」の深い関係について「2つの側面」から考えていきたいと思います。
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