伝聞や憶測、嘘に流される人に決定的に欠ける事 対立を避け対話していく為に事実を確認していこう

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伝聞 噂
一方の意見や噂話の真相を確かめず、そのまま鵜呑みにしてはいけません(写真:Fast&Slow/PIXTA)
勉強、学び、受験、学校、社会、人間関係……。
先の見えない時代、そして正解のない時代を、若者はどう生きていくべきか。そして親は、子どもをどう見守っていくべきか。
今ほど「少年期の人生戦略」が求められている時代はありません。
校長として40年間時代の先頭に立ち、子どもたちが自由に生きていくための学校改革を行ってきたカリスマ校長・工藤勇一氏が、初めて子どもたちに向けて書いた人生戦略の書『考える。動く。自由になる。』から一部抜粋、再構成してお届けします。

「対立は、みんなのイライラを引き起こす」

子どもたちはトラブルが起きたり、意見が対立したりすると、大人よりもストレートに感情をむき出しにします。

一方、大人はある程度感情を抑える技術を持っています。ただ、それでもお互いの立場、考え方、利害の差が原因となって、理性よりも感情が先走ってしまうことがあります。

つまり、「対立が起きると人間はイライラする生き物」なんです。

ここで、大切なことがあります。

まず「対立が起きると人はイライラする生き物なんだ」と知っておくこと。

そして、「感情の対立になると、ものごとはいい方向に向かわない」「感情の対立と考え方の対立は別もの」という事実を、リアルな経験を通して知っていくことです。

僕の経験上、それらを理解することで、15歳くらいの子が一気に成長していくことをよく知っています。

中学1年のときはお互いの感情に振り回されていた生徒も、何度か対話の経験を積むうちに、話の流れで「イライラする自分」「イライラする相手」を予測できるようになります。

それができるようになると、相手の意見に対して感情の対立に向かわないよう、少しずつ適切な言葉を選べるようになっていきます。

3年生になるころには、対立が起きても自分の感情を上手にコントロールして、「相手の意見をいったん受け入れて、対話をしながらより上位の目標で合意できる関係性をつくっていくこと」ができるようになっているのです。

子どもたちは対話で対立を解決する経験を通じて、自分自身をさらに知っていきます。

どんなときに自分がイライラするのかを知り、そのイライラをどうコントロールしたらいいのかを学び、「言葉選びの大切さ」に気づきます。

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