そのうえで、「データは番組内のインタビューだけで、10人にしか聞いていない」「質問の仕方もかたよっている」となれば、このニュースの信ぴょう性は低いと判断できます。そして、「そんな話題をさも正しいかのように取り上げるこの番組は、見なくていい」と判断できるようになるのです。
「ファクトチェック」で絶対欠かせない3つの視点
ここであらためて、ファクトチェックのための3つの視点を整理します。
① 情報の目的(なぜ、この情報が作られたのか)
悪口を言っている友達がいたら、「この人は、あの人のことをみんなに悪く思わせたいからじゃないだろうか」などと情報の目的を想像してみる
② 情報の出どころ(どこで見て、聞いた情報か)
悪口を言っている友達がいたら、「なんでそうわかったの?」と掘り下げてみる。誰が見たの? 誰から聞いたの? それはいつ? などと聞くことで、事実をチェックすることができる
③ 情報の具体性(5W1Hでチェックする)
人の悪口を言っている友達がいたら、「具体的になにがあったの?」など、話の具体性をチェックすることで、状況や背景、具体的に起こっている問題の程度など、情報の精度がわかる
この3つの視点を持っていると、日常の会話でも「それって本当?」「実際はわからなくない?」といった言葉がサラッと言えるようになります。
相手にかんたんに同調しないことで離れていく人もいるかもしれませんが、気にしないことです。そして、情報をしっかりと吟味できる人間は、対話の能力も磨かれていきます。
たとえば、「いつ、どこで、どんなシチュエーションで、殴ったのはグーで? パーで? 何発殴ったの? 強さは? 思い切り? 軽く?」などと、みんなが細かくファクトチェックできるようになるだけで、嫌がらせやいじめの問題はかなり減るはずです。
ファクトチェックは、君自身が世の中で幸せに生きていくためにも、社会をより良く変えていくためにもとても重要なスキルです。
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